ファッション
特集 販売員特集2024 第18回

街中で道を聞かれる感覚で変化を楽しむ接客 「ゼロハリバートン」丸の内店の加藤聡さん

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PROFILE: 加藤聡さん/「ゼロハリバートン」丸の内店店長

加藤聡さん/「ゼロハリバートン」丸の内店店長
PROFILE: (かとう・さとし)1984年11月22日、東京都生まれ。グラフィックデザインの専門学校を卒業後、映像制作の会社で、CG制作などに約3年半携わる。2010年エース入社。「ゼロハリバートン」丸の内店で販売員として活躍。「プラススタイル」吉祥寺店や「ace.」ヤエチカの店長を経て、「ゼロハリバートン」ギンザ シックス店や東京ミッドタウン店の店長を経て、7月から現職 PHOTO:TSUKASA NAKAGAWA

スーツケースやバッグ、ゴルフウエアなどを扱う「ゼロハリバートン(ZERO HALLIBURTON)」丸の内店の加藤聡店長は、映像制作の会社でキャリアをスタートした。CG制作に携わっていたが、日々、PCに向かっての業務で会話はほとんどなし、関わる人もプロジェクトごとに決まっていた。それが嫌で、いろいろな人とコミュニケーションを取れる仕事がしたいとエースに入社し、販売員になった。バッグというカテゴリーを選んだのは、年齢やタイプに左右されず、幅広い人に接することができると考えたからだ。(この記事は「WWDJAPAN」2024年9月23日号から抜粋・加筆しています)

接客を通してアップデートした情報や価値観を提供

加藤さんが心掛けているのは、相手に何か新しいきっかけを与えるような接客だ。「買い物は、生活の中の一部。話が面白かった、いい気分で電車に乗れたなどささいなことで構わないので感じてもらいたいです」と話す。

接客を通して来店した客に新しい発見や気づきを与えたいという思いがある。「来店の目的とは違うものを提案します。来店しなくてもECで調べて購入もできますが、ベストな選択かどうかアドバイスをするなど、店頭ならではの価値を提供するのが販売員の役割です」。来店客が自分の考えだけでなく、接客を通してアップデートした情報や価値観で選べるように促すのが販売員の価値という考えだ。そういう意味でも、スーツケースとゴルフウエアを行き来する柔軟な提案をしている。ゴルフをしなくても、ランニング用だったり、ギフトだったり、ニーズが広がる可能性がある。だから、本来スーツケース目的で来店した客にもゴルフウエアを紹介する。そのフラットな視線は接客にも生かされている。来店する客は、さまざま。うまく販売につながることもあれば、そうでないこともある。加藤さんは、「どんなタイプのお客さまか考えず、毎回ゼロから、できるだけフラットな接客を心掛けています」と話す。

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