ビジネス

ヴェルサーチ、上場に向けて準備着々

 ヴェルサーチ(VERSACE)は、今年度売上高が前年比117%に着地するとみている。ジャン・ジャコモ・フェラリス(Gian Giacomo Ferraris)=ヴェルサーチ最高経営責任者(CEO)は、11月13日にミラノで行われた年次会議で、「2015年度の売上高は6億4000万ユーロ(約838億4000万円)に達するだろう。うち、EBITDAは18%を占める予定だ」と発表した。

 フェラリスCEOは、「上場に向けての準備の中で、ヴェルサーチは企業の社会的責任を明確にする。外部との連携で、法律に詳しいチームを社内に作り、上場の準備を着実に行っている」と述べた。ただし、上場の具体的な時期については触れていない。

 フェラリスCEOは過去に「われわれの売り上げが8億ユーロ(約1048億円)に達したら、真剣に上場を考える」と語っていた。

 いくつかのラグジュアリー・ブランドが停滞するアメリカでのビジネスについて問われると、フェラリスCEOは、「回復の兆しがある。しかし、われわれの市場はヨーロッパが一番大きい」と話した。また、1つの地域に特化するのではなく、ヨーロッパを中心に他のエリアでも投資を行っている。最近では、マドリードやバルセロナ、デュッセルドルフに店舗をオープンし、11月はベルリンに出店する。ヴェルサーチの総売上高の42%をヨーロッパが占め、次いでアジアが38%、アメリカが17%だ。フェラリスCEOは、日本と中国の市場に対して期待しており、11月23日には銀座に旗艦店をオープンした。ヴェルサーチは、「ヴェルサス ヴェルサーチ(VERSUS VERSACE)」をはじめとする、オンラインの売上高が、総売上高の8%を占め、引き続き注力する。

本文中の円換算レート:1ユーロ=131円

「WWDジャパン」2015年11月23日号の購入はコチラ

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

リーダーたちに聞く「最強のファッション ✕ DX」

「WWDJAPAN」11月18日号の特集は、毎年恒例の「DX特集」です。今回はDXの先進企業&キーパーソンたちに「リテール」「サプライチェーン」「AI」そして「中国」の4つのテーマで迫ります。「シーイン」「TEMU」などメガ越境EC企業の台頭する一方、1992年には世界一だった日本企業の競争力は直近では38位にまで後退。その理由は生産性の低さです。DXは多くの日本企業の経営者にとって待ったなしの課…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。