ファッション
連載 エディターズレター:FROM OUR INDUSTRY 第147回

まず買えないオートクチュールコレクションの役割とは?

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ミラノとパリ・コレクションの取材が終了しました。さまざまなニュースはあと10日ほど(遅っ!)をかけてウェブに随時アップしていますし、来週号はミラノ、再来週号はパリ・コレクションを特集しますので、ぜひご覧くださいませ。

コレクション取材で面白かったものの1つは、「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」のオートクチュールに相当するライン、“アーティザナル”コレクションの制作風景や反響などを追いかけたドキュメンタリー映画の公開でした。ちなみにこちらの映画、「メゾン マルジェラ」のYouTubeチャンネルで視聴できますので、ぜひご覧ください。ジョン・ガリアーノ(John Galliano)の解説付きです(笑。でも、とてもしっかり舞台裏を解き明かしてくれています)。

印象深かったのは、制作風景を解き明かすのみならず、“アーティザナル”コレクションをSNSやYouTubeで視聴した若い世代の反応までを追いかけたところです。上の記事にもある通り、このコレクションではパット・マクグラス (Pat McGrath)がピールオフマスクを使い、ヴィスクドールのような無機質な陶器肌メイクを作成。ショーの発表直後から「あの肌はどうやって作っているのか?」とSNSで話題になりましたが、ショーの約1週間後にパットがIGライブで全貌を公開すると、同じ方法でメイクを再現した投稿が激増。パックをべりっと剥がす一連の流れまでがコンテンツとしてバズりました。いわゆる、ミームというヤツですね。

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