ビューティ

花王とコーセー協働で多摩美大生対象のデザインコンテスト開催 化粧品をアップサイクルしたペンを使用

花王とコーセーは、多摩美術大学の学生を対象に、両社の化粧品をアップサイクルした水性ボールペン“スミンクアートペン”を用いたデザインコンテストの最終審査会と表彰式を9日に開催した。80のエントリー作品の中から、グランプリには関原優奈さんの作品「バタフライエフェクト」が選ばれた。受賞作品は、10月12〜31日にメゾンコーセーのハラカドと銀座店で、11月4〜15日に花王本社で展示する。

両社は環境保護と循環社会の実現を目指し、2021年10月から化粧品事業のサステナ領域で協働している。第1弾では「絵具などへの化粧品の再生利用」を推進し、アップサイクルした色材を用いた取り組みをそれぞれ進めてきた。昨年は、モーンガータが開発した役目を終えたコスメでできた水性ボールペン“スミンクアートペン”に着目し、両社の研究過程で最終的に商品にならなかったメイクアップ化粧品を“スミンクアートペン”にアップサイクルした。

今回のデザインコンテスト「Makeup Art Pen Award 2024」は“彩りがひらく、未来”をテーマに、多摩美術大学の学生から“スミンクアートペン”3色のみで制作される作品を募集。最終審査では、上位10人がそれぞれの作品に込めた思いや作品の特徴についてプレゼンテーションした。最終審査は、花王の前澤洋介・執行役員 化粧品事業部門長、コーセーの原谷美典・取締役 経営企画部長、多摩美術大学の加藤勝也・美術学部 グラフィックデザイン科 教務主任 准教授、モーンガータの田中寿典代表の4人で行った。

グランプリ作品に関して前澤・花王化粧品事業部門長は「色材の粒子や輝きを蝶の鱗粉に捉えられた発想が素晴らしい。緻密に色を重ねられた制作工程にも圧倒された」と講評した。花王賞は宇佐美流華さんの「beautiful」、コーセー賞は吉澤舞さんの「おえかき、おしゃれ、それから、それから、」、多摩美賞は川村汐音さんの「私たちの未来」、スミンクアート賞は増村朋美さんの「繋げる、繋がる」が選ばれた。

総括として原谷コーセー取締役 経営企画部長は、「今回のコンテストは化粧品ならではの特徴を生かし、サステナビリティへの思いをはじめ、工夫が施された個性豊かな作品が多かった。化粧品とアートの新しい関係による素晴らしい成果を広く伝え、環境保護や資源循環に関して深く考えてもらう機会になったら嬉しい。今後も垣根を超えて、両社での取り組みを模索していきたい。持続可能なソリューションをさまざまな分野で創出していく」と締め括った。

なお、モーンガータは、開発した水性ボールペン“スミンクアートペン”を2025年4月に一般販売すると発表した。3種3本セットをそろえ、全国150店舗の雑貨量販店で取り扱われる予定だ。

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