イギリスで7月に誕生したキア・スターマー(Keir Starmer)首相による労働党政権は、経済成長を促進する税制改革の一環として富裕層への増税などを掲げている。それにもかかわらず、ロンドンは小売業と不動産業にとって魅力的な地域として繁栄し、ハイエンドな顧客を引きつけ続けている。その秘密は、ロンドン・カルチャーという観光資産だ。モノ消費以上にコト消費を好む現代人に向けて、ラグジュアリー市場はこの地に商機を見いだしている。
ラグジュアリー分野の業界団体であるウォルポール(WALPOLE)は、「バーバリー(BURBERRY)」「アレキサンダー・マックイーン(ALEXANDER McQUEEN)」「ロールス・ロイス(ROLLS-ROYCE)」「グレンフィディック(GLENFIDDICH)」など250のブランドを代表する非営利組織だ。同団体は不動産会社のカドガンと提携し、10月3日に発表した年次報告書「ステート オブ ロンドン ラグジュアリー 2024」で、ロンドンを“ラグジュアリー市場における世界有数のハブ”と表現した。
一等地を買い上げる企業続々
ラグジュアリー都市へ加速
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