テテマーチのZ世代マーケ研究室、ルーキー(LOOKEY)は、「Z世代SNSトレンドグランプリ2024」を発表した。19歳〜23歳のZ世代500人を対象とし、2024年のSNSトレンドについて、インフルエンサー部門とタレント部門、コンテンツ部門、スポット部門、グルメ部門の5つに分けてアンケート調査を実施した。
2024年Z世代のSNSトレンドは“ポジティブ”
同研究室は、2024年のZ世代SNSトレンドを“ポジティブ”と総括した。タレント部門のFRUITS ZIPPERやMrs.GREEN APPLE、やす子は、「若い世代に向けた前向きなメッセージやコメント、自己肯定感が高まる歌詞が支持を集め、多くのZ世代がSNSで話題にあげた」とし、またコンテンツ部門の“猫ミーム”も、「シリアスな話題に対しても和らぎを与え、たとえ暗い話題でも明るくポジティブに伝える手法として支持を受けた」と指摘。そのほか昨年に引き続きランクインした、コンテンツ部門のBeReal.は、「ユーザーやクリエイターが“盛る”や“映え”を意識せず、自然体で自己表現することを支持する動きを加速させている」とし、「ありのままを表現するスタイルが一層根付いてきた」との見方を示した。
インフルエンサー部門
1位:こっちのけんと
2024年5月リリースの楽曲「はいよろこんで」のMV再生回数が1億2000万回を突破。また同曲使用のSNS総再生回数も100億回を超え、ブレイク中のマルチクリエイター。サビのフレーズ“ギリギリダンス”とコミカルな振り付けも注目され人気に。
2位:アレン様
全身の美容整形費用は総額1億円以上と言われる美容整形男子。SNSやブログで使う独特な文章表現がファンを中心にX(旧ツイッター)で広がり、“アレン様構文”などと呼ばれて真似するユーザーも。
3位:なこなこカップル
関西出身の夫婦ユーチューバー。“ユニバで出会った関西人カップル”としてユーチューブを開始、登録者数は160万人を突破した。2024年3月に結婚を発表し、10月に入籍を報告、話題を集めた。アパレルやコスメブランドなどのプロデュースも手掛け、モデルやタレント活動など幅広く活躍。
4位:中町綾
兄と共にユーチューブチャンネル「中町兄妹」で活動、自身の個人チャンネルも155万人を突破した。2024年8月には自身でプロデュースしたアサイーボウル専門店「I♡ACAI」をオープンし話題に。
5位:平成フラミンゴ
2人組の女性ユーチューバー。小学校時代からの幼馴染で、2020年から動画投稿をスタート。10代~20代の支持を受け、チャンネル登録者数は360万人を超える。ニッポン放送「オールナイトニッポン0(ZERO)」のパーソナリティーに抜擢されるなど活躍の幅を広げている。
タレント部門
1位:FRUITS ZIPPER
7人組女性アイドルグループ。2024年4月にリリースした楽曲「わたしの一番かわいいところ」が、メロディーや振付からSNSを中心に話題を呼び、TikTok総再生回数は15億回超え、MVの再生回数も2300万回を突破。タイや台湾など海外でも公演を実施。
2位:Mrs.GREEN APPLE
2013年にボーカルの大森元貴を中心とし結成した3人組バンド。共感性の高い歌詞、幅広い音楽性、高い演奏技術や表現力、独自の活動スタイルや世界観などがSNSで話題を集めた。
3位:菊池風磨
アイドルグループ、timelesz(タイムレス)のメンバー。フジテレビ系列「ドッキリGP」や「何か“オモシロいコト”ないの?」で体を張った活躍を見せる。Netflix「timelesz project -AUDITION-」での“菊池風磨構文”がSNS上で話題に。
4位:やす子
元自衛官の経歴や、“はい~”のフレーズで知られるお笑い芸人。愛嬌満点のリアクションと体を張ったロケにも果敢に挑むタフな一面とのギャップも魅力的で、日本テレビ系列「24時間テレビ」のマラソンランナーにも抜擢。
5位:超ときめき♡宣伝部
6人組女性アイドルグループ。2024年5月にリリースした楽曲「最上級にかわいいの!」がTikTok総再生回数12億回を突破して人気が急上昇。K-POPグループがSNSで同曲を使用したことも重なり、異なるファン層に認知が広がってバズるきっかけに。
コンテンツ部門
1位:BeReal.
2020年にフランスでリリースされたSNSアプリで、特徴は“盛らない”。アプリに通知が送られてきたら、2分以内に写真を撮ってシェア、ほかのSNSでは見られない友人のリアルな様子を知る楽しさからZ世代を中心に大ヒット。
2位:Bling-Bang-Bang-Born
Creepy Nutsがテレビアニメ「マッシュル-MASHLE-」のオープニングテーマとして書き下ろした楽曲。テンポの良さは印象に残りやすく、TikTokでは同曲を用いた動画の総再生回数は5億回以上を突破。
3位:猫ミーム
SNSでバズった猫の画像や動画を素材に、クスッと笑えるエピソードやあるあるネタにコメントやキャプションをつけて作った日常生活再現動画。喜怒哀楽を表現するのにぴったりな可愛い猫の素材が豊富にあり、シリアスなストーリーや展開も楽しく見れることからSNSで大流行した。
4位:風呂キャンセル界隈
4月にX(旧ツイッター)で“風呂キャンセル界隈”がトレンド入り。“お風呂に入るのが面倒”や“メンタル不調”などの理由で入浴やシャワーをキャンセルしてしまうことを指し、Z世代を中心にSNSで話題に。
5位:最上級にかわいいの!
タレント部門でもランクインしている“バズるアイドル”こと超ときめき♡宣伝部でヒットした楽曲。コレサワが作詞作曲を手掛け、ありそうでなかった“かわいい失恋ソング”が、女性やZ世代を中心に人気に。
スポット部門
1位:ファンタジースプリングス(東京ディズニーシー)
2024年6月にオープンした東京ディズニーシーの新テーマポート。「アナと雪の女王」「塔の上のラプンツェル」「ピーター・パン」の3作品の世界観をテーマとし、オープン前後は多くのファンがSNS上に画像や動画を投稿し話題に。
2位:ニンテンドーミュージアム
2024年10月に京都府宇治市でオープンしたミュージアム施設。任天堂が手掛けたさまざまな娯楽を今の技術でつくり変えた8種類の体験展示や、同社のルーツ、花札で遊べるワークショップも。SNSでは一般公開前にインフルエンサーや有名人のレポ動画が公開、注目を集めた。
3位:イマーシブ・フォート東京
2024年3月にオープンした完全屋内型テーマパークで、10種類以上のアトラクションを備え、国内屈指の面積(約3万平米)を誇る。物語の登場人物の1人になったかのような没入体験は、最先端エンターテインメントとしてSNSで多くの関心を集めた。
4位:麻布台ヒルズ
約8.1haもの広大な敷地面積をもち、“日本一高いビル”として話題に。国内初の波打つような曲線を多用したヘザウィック建築を採用し、外観はZ世代を中心に期待の新スポットとして注目。
5位:歌舞伎町タワー
新宿・歌舞伎町に誕生したホテル、映画館、劇場、ライブホールなどからなる超高層複合施設。“好きを極める”をコンセプトに、歌舞伎町に相応しいネオンが映えるド派手な飲食エリアがSNS上で脚光を浴びた。
グルメ部門
1位:アサイーボウル
果物のアサイーと豆乳で作ったスムージーに、グラノーラやフルーツなどをトッピングするブラジル生まれのスイーツ。海外セレブの間で流行り、ハワイのカフェやレストランでの提供をきっかけに世界で注目、国内でも関心を集めた。
2位:氷タンフル
氷水を用い、フルーツの表面を氷でコーティングしたスイーツ。パリパリとした氷の食感と、冷たくて甘いフルーツが味わえる新感覚のスイーツとして、実際に調理をする動画がSNSで話題に。
3位:グリークヨーグルト
別名ギリシャヨーグルトと言われ、韓国で話題のヨーグルト。一般的なヨーグルトと異なり、ホエイとよばれる水分を減らし、濃厚でクリーミーな味わいが特徴。タンパク質やカルシウム、乳酸菌が豊富で腹持ちの良いところが人気に。
4位:シャインマスカットボンボン
ファミリーマートが関東エリアで数量限定販売したお菓子。発売から1週間でほとんどの店舗で売切れ、入手困難に。幻のお菓子と呼ばれるヒット商品となった。SNSのASMR動画をきっかけに人気に火が付いた。
5位:JJ
ジャスミン焼酎のジャスミン茶割り。“ジャスミン焼酎”と“ジャスミン茶割”の頭文字をとってJJ(ジェージェー)と呼ばれる。2024年4月にサントリーが「茉莉花〈ジャスミン茶割・JJ〉缶」を発売、キャッチーなネーミングがSNSでも注目を集めてヒット。