こちらのコラムの通り、今ファッションブランドは新エントリーアイテムとして、アイウエアの開発に注力しています。そんな文脈で先頭をひた走るのは、「グッチ(GUCCI)」を主力に「サンローラン(SAINT LAURENT)」や「バレンシアガ(BALENCIAGA)」など傘下にあるブランドのみならず、「カルティエ(CARTIER)」や「クロエ(CHLOE)」などリシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT)が擁するメゾンのアイウエアも手掛けるケリング アイウエア(KERING EYEWEAR)。そして、ケリング アイウエアのLVMHバージョンとも言えるティリオス(THELIOS)です。両社は、アイウエアもスタイルの一部と位置付け、「グッチ」などのブランドではアイウエアがランウエイショーに登場する頻度が増加しています。
メガブランドが、ランウエイショーを通じて魅力を発信する効果は、絶大です。振り返れば、こうしたブランドは、まずバッグの専業、ついでシューズの専業ブランドにとって大きな脅威となり、凌駕する存在となりました。そう考えると、いつか「グッチ」や「セリーヌ(CELINE)」などのアイウエアが、「レイバン(RAY-BAN)」などに迫ることもあるのでしょうか?え?技術力が違うって?いやいや、ティリオスやケリング アイウエアは、実は密かにアイウエア専業ブランドを買収したり、株式の一部を取得したりで、製造技術を向上させたり、アイウエア業界独自の流通経路を開拓したりもしています。一部関係者からは、「『レイバン』については、拡大路線が踊り場を迎えている」との声が聞こえるようになりました。バッグやシューズの世界でも起こった、メガブランドによる専業ブランドの凌駕、そして駆逐の始まりなのか?と注目しています。
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