年始のCEO特集に向けた取材を重ねると、経営者は、価値を見出すのが得意なことに気付きます。
例えば、今週お話を伺ったミルボンの坂下秀憲社長は、今からちょうど1年前、2024年の1月1日に社長に就任されました。取材は「社長1年目は、二度と来ない」という言葉に始まり、だからこそ何をして、何に気づき、それをどうしようとしているのか?という話をしてくださいました。私が紙もウェブもの編集長に就いたのは2021年でしたが、あの時、私は「編集長1年目は、二度と来ない」なんて考えていたでしょうか(苦笑)?ん〜、なんか悔やまれます。「編集長1年目は、二度と来ない」と思って仕事をするのと、思わずに仕事をするのでは、気づきからアクション、日々のコミュニケーションに至るまで、いろんなことが違っていたと思うんです。来年、新しい職場や環境で仕事を始める皆様、ぜひ「1年目は、二度と来ない」という感覚を持ち続けることをオススメします(笑)。
来年、ポーラの社長に就任する小林琢磨オルビス社長は、新天地での意気込みについて、「この会社には、何十年と働き、愛のある人たちがたくさん存在する。今からの日本では、こんな会社を作ろうとしてもできない」と話し、訪問販売員を含むポーラのビューティディレクターの価値を、得意のマーケティングやDXでさらに高めようとしています。“中の人”の存在価値は、それが当たり前という別の“中の人”は、ともすればなかなか気づかないことです。元来の価値を、新たな手法で高めようとする経営戦略が楽しみで仕方ありません。
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