ファッション
連載 エディターズレター:FROM OUR INDUSTRY 第173回

「カラー」のデザイナー交代で感じる、世の中の変化

有料会員限定記事

コロネットへの事業継承から、阿部潤一さんのメインデザイナー退任、そして堀内太郎さんの後継者就任と、「カラー(KOLOR)」関連のニュースが相次いでいます。どうやら阿部さんが堀内さんに跡を継ぐよう打診したのは、1年以上も前のことのよう。つまり阿部さんは60歳を目前に、着々と準備を整えていたのでしょう。

先シーズンのドリス・ヴァン・ノッテン(Dries Van Noten)、そして今回の阿部さんを考えると、デザイナー交代も実に多様になってきました。これまでは、①売り上げの低迷などの理由により、②経営陣が、③別のブランドから、④カンフル剤になり得るデザイナーを採用して、⑤取って代わられたデザイナーとはお別れというケースが圧倒的だったように思います。でも、例えば「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」の場合、上述5項目はいずれも当てはまりません。ちなみにドリスさんは、「ドリス ヴァン ノッテン」のビューティ商材については今なお、ご自身が一番深く関与して製品開発を進めています。上のリンクで紹介する「プロエンザ スクーラー(PROENZA SCHOULER)」のジャック・マッコロー(Jack McCollough)とラザロ・ヘルナンデス(Lazaro Hernandez)の場合は、どうでしょうか?これも上述5項目がいずれも当てはまらない可能性があります。なにせ2人は株主として経営には関与し続けると言うんですから、従来の「袂を分かつ」とは全然違う話です。上の記事のタイトル通り、こうした場合の人事は、「デザイナー交代劇」と言うより「第二創業期」と表現すべきかもしれません。

この続きを読むには…
残り1160⽂字, 画像1枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。

KOLOR x ファッションの記事

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

Timeless, Yet New 変わらない吉田、世界を変える【WWDBEAUTY付録:今こそ立ち上がれ、日本化粧品】

「WWDJAPAN」12月22日&29日合併号は、創業90周年を迎えた吉田カバン総力特集です。「ポーター(PORTER)」「ラゲッジレーベル(LUGGAGE LABEL)」「POTR」の3ブランドを擁し、日本を代表するカバンメーカー・吉田のモノ作りに迫ります。日本が誇る伝統技術を持つカバン職人たちと深い関係を築きながら、最先端の技術・素材を使い名だたるデザイナーズブランドとコラボレーションする相反…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。