「WWDジャパン」が広告業界やファッション業界の第一線で活躍するスペシャリストを審査員に迎え、最強のウェブサイトを選ぶ「ファッション ウェブ アワード(=FWA)」を開催した。2012年はEC、コレクション&ブランド、プロモーション、メディアの4部門構成。WWD編集部や審査員がピックアップしたノミネート作品を中心に、デジタルコンテンツを生かした様々な企画や完成度の高いウェブサイトなどを選出し、グランプリが決定した。ここでは、“プロモーション部門”のグランプリを受賞した「ユナイテッドアローズ」を紹介する。
【プロモーション部門】★グランプリ「ユナイテッドアローズ」
実店舗とウェブサイトを連動した UA の一大企画!
ユナイテッドアローズは10月12日~12月2日の期間、新プロモーション「UNITED 世界を変える ARROWS」を実施し、特設サイト「TRANSFORM SHOW」を開設した。プランニング・コピーライティングに伊藤総研を起用。約3000人の従業員にアンケートを実施し、店舗や販売員基底の重要さを改めて感じたことから、実店舗を巻き込んだ今回の企画が生まれたという。店員の“情熱接客”により、店内で撮影されたスタイリング写真をウェブで紹介。商品の購入者にはクーポン券をプレゼントする。
■受賞コメント
?大田直輝/ユナイテッドアローズ 上席執行役員 UA本部本部長
鴨志田康人/ユナイテッドアローズ UA本部副本部長クリエイティブディレクター
「UA の接客力を強みとし、有意性をしっかり伝えたいという思いから、8月に企画を構想。当初、店内で写真を撮る(=体験する)という行為自体にお客さまの抵 抗があると考えていたが、予想とは異なる良い反応だった」と大田UA本部本部長。売り上げとしては、全体で 3%の底上げ効果があったという。「120 秒のCM『トレンチトリップ』(2011 年)は、反響はあったものの、どこか打ち上げ花火となり、店頭のメンバーや顧客へつながらなかった(大田)」。鴨志田クリエイティブディレクターは、「制作側のパワー、熱意がお客さまに伝わったのだと思う。だからこそ、期待を上回る効果が得られた。“舞台はお店”、店はお客さまのためにあるという、単純かつ、基本的なコンセプ トで原点に立ち返ったプロモーションを実現したことで『当たり前で、大切なこと』を多くの人に感じ取ってもらえ たのではないだろうか」と語る。社内の反響も良く、第2、3弾への期待が高まっているという。
※グランプリ受賞作品を決定した審議会の様子は「WWDジャパン」本紙で!!
詳細と購読はこちらから→http://www.fashionnews.jp/wwdj/detail.php?id=624
【審査員】(五十音順・敬称略)
鵜久森徹/PYLON主宰コミュニケーションディレクター、コピーライター
桑野克己/ルビー・グループCEO
軍地彩弓/「ヴォーグ ガール」クリエイティブ・ディレクター
斎藤和弘/元コンデナスト・ジャパン社長、現「WWDジャパン」アドバイザー
嶋浩一郎/博報堂ケトル社長
福田敏也/777インタラクティブ社長
南馬越一義/BEAMS創造研究所シニアクリエイティブ・ディレクター
ムラカミカイエ/シモーネ代表
【アドバイザー・審議会司会者】
河尻亨一/元「広告批評」編集長、東北芸工大客員教授、銀河ライター主宰