「H&M」は今秋のデザイナーズコラボレーション相手である老舗パリブランド「バルマン(BALMAIN)」のオリヴィエ・ルスタン=クリエイティブ・ディレクターをニューヨークに招き、20日夜にファッションショーとプレショッピングを含むお披露目パーティーを開催した。ケンダル&カイリー・ジェンナー姉妹やジジ・ハディッド、ジョーダン・ダン、ダイアン・クルーガー、アレクサ・チャン、F1レーサーのルイス・ハミルトン、ニーヨ、アレッサンドラ・アンブロジオ、ココ・ロシャ、ショーン・オプリーなどセレブリティーをはじめ、約1000人が来場した。
会場に選んだのは、ウォール街のニューヨーク証券取引所前にあるJ.P.モルガン本社に併設した大型イベントスペース「ハウス・オブ・モルガン」だ。地下鉄をコンセプトに、路線図や線路、階段などの意匠デザインを加え、複数の路線が乗り入れ分岐していく様を表すようにモデルが交差したり、緑や黒、白など複数の車両が連なるようなイメージで、カラー別の塊でウォーキングするなど、演出にも凝っていた。さらに「音楽やダンスをファッションと融合させた」とルスタンが話す通り、ヒップホップやロボット系などのダンサー集団がアグレッシブな踊りを繰り広げた。
最大のサプライズは、シークレットゲストとして、90年代を中心に人気を博したバックストリートボーイズ(BACK STREET BOYS)のライブパフォーマンスだ。大ヒット曲「アイ・ウォント・イット・ザット・ウェイ(I WANT IT THAT WAY)」を含めて、多少肉好きの良くなったスタイルながらも、ダンサブルにステージ上で歌って踊る姿に、ステージ正面で見守っていたモデルやルスタンも含め、会場全体で踊ったり大合唱したり、写真や動画を撮影するなどして、大喝采を集めた。
肝心のコレクションは、「『バルマン』のクリエイティブ・ディレクターとして初コレクションで作った、強い思い入れのあるパール付ジャケット」をはじめ、刺しゅうやパールなどでゴージャスに彩ったクラフツマンシップ溢れるウィメンズアイテムや、バイカーパンツやタキシードジャケット、カットソーなどの艶がありつつもリラックスムードのあるメンズウエアを多く展開。イベント後半に行われたポップアップショップでのプレショッピングでは、ウィメンズではパールジャケットや金ボタン付きジャケット、オパール加工のワンピース、「バルマン」とほぼ同一のミニクラッチバックなどが。メンズではスエットやミリタリー系コート&ジャケット、バイカーパンツ、ニット帽、レザーバックパックなどが特に人気だった。「必ず何か買えるように、手の届きやすい価格の商品もそろえた」と言う通り、男女ともに「BALMAIN」のロゴ入りTシャツやニット帽、チェーン付きのイヤホンなどを購買する人の割合も高かった。日本では11月2日のプレショッピングパーティーを経て、5日に日本を含めた世界250店舗で販売する。