ファッション

松本恵奈が「クラネ」デビューコレクションを語る 「毎日の生活の中にいられる存在になりたい」

 元「エモダ」デザイナーの松本恵奈クラネ デザイン社長兼「クラネ」クリエイティブ・ディレクターが、新ブランド「クラネ」の2015-16年秋冬コレクションの展示会を開いた。「オリジナル・スタンダード」をブランドコンセプトに、シンプルながらも"一癖"加えたこだわりのデザインを特徴とする。秋冬の主力商品はニットとアウター。デザイン性の高い立体的な手編みやヘムを変形させたモヘア、グラフィック柄のだデザインニットなどのバリエーション豊富なニットや、素材の風合いを生かしたウールやファー、Iラインのきれいなシルエットのロングコートなどのアウターがそろう。ボトムスも体型カバーできることも考慮し、トップスやアウターもボリューム感やシルエッを追求したという。また、「クラネ」の目玉になるアイテムが岡山産のデニムだ。手にまつわるコンセプトを作り、THUMB(親指)はアンクルボーイズ、SECRET(人差し指)はテーパード、SECOND(中指)はボーイズ、RING(薬指)はストレート、PINKY(小指)はスキニーといったシルエットに分けたシリーズが面白い。主力商品の中心価格は、アウターが5万~6万円、ニットが1万~2万円、デニムが2万円、本革の国産靴が2万6000~3万4000円。また、デビューコレクションでは、松本クリエイティブ・ディレクターの友達というアートディレクターのヨシロットンとコラボしたiPhoneケースやスエットパーカなども販売する。

 松本クリエイティブ・ディレクターは、「私も出産を経験し30歳目前になり、プライベートにおいても仕事においても、今がターニングポイントだと思っている。これは全ての女性にとって、同じだと思う。私もあまりヒールの靴をはかなくなって、カジュアルなスタイルも増えた。日々あらゆるシーンで活躍する30代のどんな女性にも合うように、スニーカーでもヒールの靴でも合うようにデザインに仕上げた。デニムも『クラネ』の代名詞になるよう力を入れ、毎シーズン、新しいスタイルを提案する。海外SPAブランドのような手頃な価格でも、百貨店に並ぶハイブランドとも合わせられるクオリティーで、他の国内ブランドにはない新たなゾーンを狙う。毎日の生活の中に、『クラネ』があるような存在になりたい」と話す。

 独立し、南青山に新会社を立ち上げた松本クリエイティブ・ディレクター。今後、どんな将来設計を立てているのか?「『エモダ』時代は、23歳までに店長になりたいとか、自分自身の目標を立てていたが、今ではやりたいことも全て実現できたし、何がやりたいということよりも、公私ともにライフスタイルを充実させて、常に幸せでありたいと思っている。そして社長として、社員の幸せも考えたいし、一人ひとり能力を伸ばせるような会社作りを目指したい」。

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