東京都および繊維ファッション産業協議会がファッション・ウィーク推進機構と共催で創設したファッションアワード「東京ファッションアワード(TOKYO FASHION AWARD)」の受賞者が10月17日、東京ファッション・ウィーク期間中に渋谷ヒカリエで発表された。
同アワードの一番の特徴は、審査員が百貨店やセレクトショップの現役バイヤーということだ。宮本智美・阪急阪神百貨店ラグジュアリー商品統括部 紳士インターナショナルデザイナーズ商品部バイヤー、島井千穂子・阪急阪神百貨店 ラグジュアリー商品統括部 婦人インターナショナルデザイナーズ商品部バイヤー、大田彩・三越伊勢丹リ・スタイルバイヤー、高橋裕二・三越伊勢丹 伊勢丹メンズ館 インターナショナルクリエーターズ バイヤー、根岸由香里ロンハーマン ウィメンズクリエイティブ・ディレクター、小木 "Poggy" 基史ユナイテッドアローズバイヤー兼ユナイテッドアローズ&サンズディレクター、サラ・アンドルマン=コレットクリエイティブ・ディレクター兼パーチェシング・マネジャーなどが選定を行なった。海外進出を視野に入れる東京のファッションデザイナーに継続的な海外展開をサポートすることが目的だ。
受賞デザイナーは、2015年春夏ニューヨーク・ファッション・ウィーク期間中に初のランウェイショーを行ったデト・カズマ「ディーティーティーケー(D.TT.K)」デザイナー、2013年にスタートした藤田哲平「サルバム(SULVAM)」デザイナー、落合宏理「ファセッタズム(FACETASM)」デザイナー、有動幸司「ファクトタム(FACTOTUM)」デザイナー、山縣良和「リトゥンアフターワーズ(WRITTENAFTERWARDS)」デザイナー、柳川荒士「ジョン ローレンス サリバン(JOHN LAWRENCE SALLUVAN)」デザイナーの6人。
藤田哲平「サルバム」デザイナーは、「海外の展示会スケジュールに合わせてサンプルを上げられるか心配だが、税金を無駄遣いしないように頑張りたい」と意気込みを語った。さらに選定に参加した大田彩・三越伊勢丹リ・スタイルバイヤーは「独自のスタイルが確立できている、クリエイションと技術、コレクションのコンセプト力が海外ブランドにも引けを取らない、ポテンシャルがあることが基準となった」とコメントした。受賞デザイナーには、2015年1月の2015-16年秋冬パリメンズ・コレクション期間中にパリに同事業単独のショールーム「ショールーム トウキョウ(SHOWROOM.TOKYO)」を設置し、海外の有力バイヤーと商談会をすることができる。3月に開催する2015-16年秋冬「メルセデス・ベンツ ファッション・ウィーク 東京」でも渋谷ヒカリエでの凱旋イベントを予定している。