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「ケイト・スペード」の株式売買活発 M&Aのウワサ止まず

 年末以降、ニューヨーク証券取引所ではケイト・スペード&カンパニー(以下、ケイト・スペード)の株式の売買が活発だ。同社の株価は2016年12月28日、前日比23%増の17ドル86セント(約2089円)で取り引きを終了。ここ1年で21%下落していた株価が久々に急上昇した。また同日は、過去3カ月の平均の7.7倍に相当する2240万株の売買が行われた。17年になっても同社の株価は昨夏以来の高値圏で推移しており、1月3日の終値は17ドル84セント(約2087円)だった。一連の取り引きは、同社の株式を09年に取得して現在も保有する投資会社カイロス インベスターズ(以下、カイロス)による身売りの提案によるもの。ケイト・スペードは「ウワサには一切コメントしない」としているが、カイロスは「いくつかの企業にとって、ケイト・スペードの買収はすばらしい選択肢の1つになり得る」と提言。これを機にアナリストがケイト・スペードの分析を始めると、投機筋の興味・関心が高まり、株式の商いが活発になっている。

 みずほ証券のべティー・チェン=アナリストは、「ミレニアル世代を引き付けるユニークさと、ハンドバッグからウエア、ジュエリーに至るまでの豊富な商品ラインアップは、多くの企業にとって魅力的。もちろん、ここ数週間ケイト・スペードの企業価値を算定中とウワサされるコーチにとっても、悪い話ではない」と指摘する。業界筋はコーチのほか、マイケル・コースや、「ダナ キャラン ニューヨーク」と「DKNY」を傘下に収めたG-Ⅲアパレルグループなどが買収を検討しているのでは、とウワサする。また、ケイト・スペードのアメリカ国外での可能性を信じ、海外勢もM&Aを検討中のようだ。

 「ケイト・スペード ニューヨーク」は現在、アメリカ国内に175(うちアウトレットが67)、国外に93(うちアウトレットは14)の直営店を有し、くわえて各国で現地パートナーとの店舗を92、中国企業とのジョイントベンチャーによる店舗を42手掛けている。

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