バーバリー(BURBERRY)は4月3日、ビューティビジネスを加速させるためコティ(COTY)とライセンス契約を締結したと発表した。バーバリーは2013年4月、インターパルファム(INTER PARFUMS)との契約を終え、社内のビューティ部門による直轄のビジネスをスタート。ビューティにおけるライセンス契約は4年ぶりだ。
バーバリーはライセンス契約について、「イメージの刷新と向上」に成功した後のステップと説明。この4年で発売した「マイ・バーバリー」と「ミスター・バーバリー」、さらにメイクアップ商品はいずれも主要マーケットで成功を収めていると説明する。これを受けライセンス契約を締結後も陣頭指揮を執るのはバーバリー側だと前置きしたうえで、「コティのノウハウとグローバルネットワークに期待する」と話す。チーフ・クリエイティブ・オフィサーのクリストファー・ベイリー(Christopher Bailey)は、「コティはラグジュアリーな香水とメイク業界における世界的リーダー。グローバルなパートナーと組むことは、バーバリーのビューティビジネスを次のステージに押し上げるため必要だ。ライセンスにまつわる収入は、2018年度以降のビジネスにポジティブな影響をもたらすだろう」と話す。
一方、コティのカミロ・パネ(Camillo Pane)最高経営責任者は、「バーバリーのパートナーになれて光栄だ」と話す。
当初バーバリーはインターパルファンとのライセンス契約を終了後、香水の種類を減らし、イメージアップを画策。ゆくゆくはスキンケアラインを発売する計画だった。当時バーバリーはファッションとアクセサリー、ビューティの世界観統一を図るため、ライセンス契約を見直しており、これを機に日本のファッションの世界では三陽商会によるライセンスブランド「バーバリー・ブルーレーベル(BURBERRY BLUE LABEL)」と「バーバリー・ブラックレーベル(BURBERRY BLACK LABEL)」を終了。三陽商会はバーバリーと別途ライセンス契約を締結し、「ブルーレーベル・クレストブリッジ(BLUE LABEL CRESTBRIDGE)」と「ブラックレーベル・クレストブリッジ(BLACK LABEL CRESTBRIDGE)」を立ち上げ、現在に至っている。とはいえ、専門知識が必要なビューティビジネスを自力で確立するには困難も多く、昨年にはビューティ部門を統括していたシモナ・カッタネオ(Simona Cattaneo)=ビューティ担当シニア・バイス・プレジデントが会社を去っている。同社は世界的なラグジュアリー市場の停滞による影響を受けており、現在構造改革の真っ最中だ。
日本における「バーバリー」のビューティビジネスは現在、資生堂が化粧品および香水の輸入・販売を手がけている。