ビジネス

ボリオリ親会社が売却 デザイナーも交代

 投資会社のワイズ SGR(WISE SGR)は、同じく投資会社のPHI インダストリアル・アクイジションズ(PHI INDUSTRIAL ACQUISITIONS)に、イタリアのメンズブランド「ボリオリ(BOGLIOLI)」を売却することを決めた。ワイズ SGRは、ボリオリの株式を98%保有していた。売却額などは明らかになっていない。ウェブサイトによると、マドリードとバルセロナに拠点を置くPHI インダストリアルは、年商2000万から2億5000万ユーロ(約24億6000万〜307億5000万円)規模の「金融と不動産を除く企業」の取得や出資に積極的で、「長期保有を軸」としながら利益を生み出すことをモットーにする企業のようだ。

 PHI インダストリアルは「ボリオリ」改革の第一歩として、ミラノメンズを離れ、ピッティ・イマージネ・ウオモに復帰し、2018年春夏コレクションを発表。クリエイティブ・ディレクターのダヴィデ・マレッロ(Davide Marello)はブランドを去り、デザインチーム制に移行する。経営においては、アンドレア・ペローネ(Andrea Perrone)最高経営責任者(CEO)は残留。「我々はここ数カ月、『ボリオリ』が長きに渡りビジネスを継続できるよう最大限の努力を重ねている」と意気込む。彼はパル ジレリ転職したジョヴァンニ・マヌッチ(Giovanni Mannucci)前CEOの後任として、昨年10月に昇格した。

 業界筋によると、「ボリオリ」は昨年、評価損などにより赤字を計上したようだ。昨年12月時点の負債額は2400万ユーロ(約29億5000万円)と推定される。

 イタリアンクラシコの世界は、変革の時を迎えている。パル ジレリはカタール企業のメイフーラ グループ(MAYHOOLA GROUP)の傘下に、コルネリアーニ(CORNELIANI)はバーレーン企業のインベストコープ(INVESTCORP)が買収した。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

アニメコラボ特集 ヒット連発の“制作秘話”に迫る

「WWDJAPAN」4月14日号は、「アニメIP」を特集します。一般法人法人 日本動画協会によると、2023年の日本のアニメ産業のグローバルにおける市場規模は前年比14.3%の3兆3465円となり、過去最高となりました。特に海外市場の成長が目覚ましく、前年比18.0%増の1兆7222億円とこれも過去最高を更新。日本市場を上回ったのは、コロナ禍の20年以来2度目のことでした。市場の盛り上がりは、東京…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。