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低迷するアンダーアーマー、ドイツ銀行が投資判断を格下げ

 8月1日に発表されるアンダーアーマー(UNDER ARMOUR)の2017年4~6月期決算報告を目前に、ドイツ銀行のポール・トラッセル(Paul Trussell)=アナリストは同社の業績が前年同期より悪化すると予想。同社への投資判断を「中立」から「売り」へ引き下げた。

 トラッセル=アナリストは「難しい販売環境と市場細分化への課題が引き下げの理由だ。また、消費者の好みの変動や競合大手のイノベーションの影響も考慮している」と述べた。

 さらに、アメリカ全土に1000店舗を展開し、「アンダーアーマー」の商品が全取扱商品の16%を占めるスポーツ用品店ヒベット・スポーツ(HIBBETT SPORTS)の売り上げが2%減の予想のところ、実際は10%減となったことを挙げ、アンダーアーマー社自体の売り上げも連動して同様に落ち込むと予想。「アディダス(ADIDAS)」「ナイキ(NIKE)」「ルルレモン(LULULEMON)」との競争がアンダーアーマーにとっての向かい風となると指摘した。

 アンダーアーマーのフットウエアとアパレルのここ数四半期は共に苦戦しており、16年10~12月期の売上高を下回っていることからも、今期の向上は見込めないだろうと分析。また、「アンダーアーマー」はトレンドに乗り遅れたことやライフスタイル提案のアピール不足も業績悪化の原因と指摘。同ブランドの“アンストッパブル コレクション”程度では投資判断引き上げの材料にはならないとした。

 アンダーアーマーが初の赤字を計上した数カ月後にドイツ銀行による投資判断引き下げが行われた。株式市場はドイツ銀行と同様のリアクションを見せ、7月27日午後の株価は0.84%減の20.10ドル(約2200円)だった。なお、16年の同時期は43.59ドル(約4800円)で取引されていた。

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