モデルのケイト・アプトン(Kate Upton)がポール・マルシアーノ(Paul Marciano)=ゲス(GUESS)共同創業者兼エグゼクティブ・チェアマン兼チーフ・クリエイティブ・オフィサーからセクハラを受けたと暗に糾弾するコメントを、自身のツイッターやインスタグラムに投稿した。
アプトンは「女性にセクハラするために権力を行使することはあってはならない。『ゲス』のようなウィメンズを代表するブランドが、マルシアーノにクリエイティブ・ディレクターという権力を与えていることに心底がっかりする」といったコメントをハッシュタグ「#metoo」とともに投稿した。
アプトン、ゲス、マルシアーノいずれからもコメントは得られなかった。
ゲスはマルシアーノが過去にも同様に2件の疑惑をかけられていたことを証券取引委員会(SEC)に報告。1件目は2009年にモデルのリンジー・リング(Lindsey Ring)に対して不適切な行為や性的発言がなされたという疑惑についてロサンゼルスの最高裁で争っていたが、最終的にはリング側が訴えを取り下げている。また、外部弁護士の協力を得て会社が調査を行ったが、リング側の主張を裏付ける証拠はなかったという。
2件目は16年に匿名のモデル志望者がマルシアーノに不適切な行為をされたと主張したが、こちらもマルシアーノは否定。会社が行った調査でも裏付けができず、取締役会は事実認定できないという結論に達した。
マルシアーノはアプトンへのセクハラ行為についても否定している。ゲスは「アプトンの主張はつい最近のことで、当社の直近の調査範囲に含まれていなかった。正式に訴えが起こされれば調査を開始するが、現時点では訴えを確認できていない」とコメントした。
モデルのミランダ・ヴィ―(Miranda Vee)はアプトンの投稿を引用し、自身もマルシアーノに本社でセクハラ行為をされた後、マルシアーノの友人に性的暴行を加えられたとインスタグラムに投稿した。ヴィーは告発しようとしたが、脅されて秘密保持契約を結ばされたと主張している。
アプトンの投稿や一連の報道を受けて、ゲスの2月1日の株価は前日の終値から17.7%も下落した。