「フレッドペリー(FRED PERRY)」を主軸とするファッション&スポーツアパレルのヒットユニオンは7月2日、帽子ブランド「カシラ(CA4LA)」を手掛ける有限会社ウィーブトシの株式を100%取得して傘下に収めた。取得額は非公開。ヒットユニオンの田辺圭二・社長がウィーブトシの代表権のある社長も兼任し、吉澤利男・前社長は取締役会長に就いた。
田辺社長は「『カシラ』は、帽子というニッチな分野で確固たるブランド力を築いている。“インターナショナルな個性的ブランドの集合体”を目指すグループ内で今後、さらに強い個性を放ち、成長すると信じている」とコメント。吉澤会長は、「モノづくりやカルチャーに理解があり、世界に常に目を向けている田辺社長にお願いするのが最善の方法と確信し、今回ヒットユニオングループの一員になることを決断した。日本に帽子文化を根付かせ、『カシラ』を世界ブランドに育てるという思いは、この先もずっと変わらない。社員一同、誠心誠意頑張る」としている。
ウィーブトシは、1989年創業で、2017年の年商は36億円。1997年、渋谷の明治通りに旗艦店を構え、以降世界中から選りすぐった帽子のセレクト、オリジナルの帽子を販売。日本に24店舗、ロンドンに1店舗を構えている。2011年には、兵庫県西宮市に自社工場を構え、メード・イン・ジャパンのモノづくりを追求している。
ヒットユニオンは、1969年創業で、2017年の年商は230億円。1995年に英国の「フレッドペリー」を買収して以降、キルティングジャケットの「ラベンハム(LAVENHAM)」、サイクルファッションブランドの先駆け「ナリフリ(NARIFURI)」、メード・イン・福井にこだわったカジュアルブランド「ジャックマン(JACKMAN)」など、アイコニックな商品を有するブランドを傘下に収めてきた。帽子の「カシラ」も、こうした経営方針に合致するものだ。