スウェーデンのH&Mヘネス・アンド・マウリッツ(H&M HENNES & MAURITZ以下、H&M)は、傘下のジーンズブランド「チープマンデー(CHEAP MONDAY)」を終了すると発表した。同ブランドは2004年にスタート。独特のスカルマークと低価格ながらファッション性の高さで一時期は若い層を中心に人気を集め、05年にフルコレクションを立ち上げ、08年にH&Mの傘下に入った。ただ主力の「H&M」が直営店展開のSPAモデルであるのに対し、「チープマンデー」は卸を中心にしており、H&Mは「ビジネスモデルが今の時代に合っていなかった。売上高と利益は長い間減少傾向が続いていた」とリリース内で終了の理由を説明。主力の「H&M」に経営資源を集中させる考え。ロンドンにある直営店と公式通販サイトは12月31日に閉鎖し、事業自体も19年6月末までに終了する。
「チープ マンデー」の終了により、スウェーデンのトラーノースおよびストックホルムでの事業と、従業員約80人が影響を受ける。労働組合との相談はすでに始まっており、19年内に全雇用契約が終了する予定だ。全従業員は外部のキャリアサポートを受けられると同時に、H&Mのグループ内での雇用継続を申請することもできる。
「チープマンデー」は今年8月末時点で、35カ国の2000店舗で販売。日本では13年に大阪・心斎橋の「モンキ(MONKI)」出店に伴い、同店舗内にコーナー展開していたが、16年に「モンキ」の日本撤退により、H&M傘下の店舗での展開はなくなっていた。
現地時間の10時の発表後に株価は上昇しており、11月27日13時(現地時間)でH&Mの株価は前日終値に対し1.53%高い167.58スウェーデン・クローナ(約2010円)となっている。