「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN以下、ドリス)」は、東京・南青山にある旗艦店の10周年を記念して、原美術館で3月29日から3日間限定で「INSPIRATIONS TOKYO~17世紀絵画が誘う現代の表現」展を開催する。
普段は旗艦店に飾られている、17世紀の画家エラルート・デ・レイレッセ(Gerard de Lairesse)作の2枚の巨大な絵画と、その絵画を6人の日本人アーティストがそれぞれに解釈して制作した作品を展示する。
6人の日本人アーティストは、安野谷昌穂、石井七歩、佐藤允、蜷川実花、堂本右美、大庭大介。このうち蜷川、堂本、大庭の3人の作品は2009年の旗艦店オープン時に制作され、同店に飾られているものだ。これら3作品に加え、ドリス本人が選んだ安野谷、石井、佐藤の3人が新たに作品を制作した。
開催初日には関係者向けにカクテルレセプションを開催した。ドリス本人も来日し、関係者を出迎えた。10年ぶりの来日だというドリスは、「10周年という節目のタイミングは日本に来るピッタリの理由だった」と語った。原美術館の職員を含む専門家が作成したリストの中から安野谷、石井、佐藤の3人を選んだという。「私に訴えかけるものがあったのと、若いアーティストと組みたかったのが選んだ理由だ。彼らは現代を象徴する新たな世代だと思うし、2009年に実花(蜷川)らが手掛けた作品との対比にもなると思った」と説明した。