アバクロンビー&フィッチ(ABERCROMBIE & FITCH)で閉店が相次いでいる。同社はグローバルストア・ネットワークの最適化を進めており、売上高や利益の重荷となっている大型店を整理中だ。傘下ブランドの「アバクロンビー&フィッチ」は2019年中にミラノの旗艦店を、20年下期に福岡の旗艦店を閉店する。香港の旗艦店は17年12月に、コペンハーゲンの旗艦店は18年3月に閉店した。また、「ホリスター(HOLLISTER)」は今期中にNYソーホーの旗艦店を閉店する。
同社は世界にある残り15の旗艦店については当面営業を続けるとしながらも、店舗のリース更新時期などにさらに閉店する可能性を示唆したが、詳細を明かすには時期尚早だとした。
いずれ全ての旗艦店を閉店するのかという質問に対し、フラン・ホロヴィッツ(Fran Horowitz)最高経営責任者は、「利益を上げている店舗もあるのでケースバイケースで考える。だが全体として、費用がかかる大型店は当社の未来にそぐわないと思う。顧客は小型店の親密さや、オムニチャネルでの買い物体験を楽しんでいる」と語った。なお、「アバクロンビー&フィッチ」のニューヨーク5番街にある旗艦店も閉店するのではないかというウワサについてはコメントを避けた。
同ブランドは福岡、銀座、大阪「ららぽーとEXPOCITY(エキスポシティ)」に店舗を構えるほか、滋賀と静岡にアウトレットを出店している。また同社は3月27日現在、世界で859店を運営している。