トリンプ・インターナショナル・ジャパンは、6月12日、1994年に誕生した「トリンプ(TRIUMPH)」の“天使のブラ”の25周年アニバーサリーパーティーを東京・恵比寿のアクト スクエアで開催した。2016〜19年のトリンプイメージガールによる19年最新コレクションファッションショーが催されたほか、会場には“天使のブラ”の歴代商品が展示され、”天使”をイメージした体験型アトラクションやフォトパネルを設置。招待されたプレス関係者やインフルエンサーらが歴史を振り返りながら同イベントを楽しんだ。ショーの冒頭にヴァンサン・ネリアス(Vincent Nelias)=トリンプ・インターナショナル・ジャパン社長は「25周年を迎えられたのは“天使のブラ”を使ってくれた全ての女性のおかげ。“天使のブラ”はファッショントレンドやニーズに合わせ進化してきた。理想のバストは時代によって変化するが、これからも消費者の声を聞いて、それを反映し女性を美しくしていきたい」とあいさつした。
ボディコンブーム真っ只中の1994年にデビューした“天使のブラ”は当時、「ワコール(WACOAL)の“グッドアップブラ”(現在は販売終了)と共に“寄せて上げる”谷間メイクブラの代名詞と言える存在に。その後、ネリアス社長の言葉にあるように、女性のニーズや悩みに応える機能を加えながら、その知名度を上げ、累計販売枚数2000万枚を突破する看板商品へと成長した。
店頭の声を収集し、
画期的な新技術を次々と開発
“肩ひもがズレ落ちる”のを解消するために開発された、二等辺三角形の留め具“デルタマジック(1998年秋冬〜)”、“ワイヤーが肌に当たって痛い”という声に応えたのが、ワイヤーの先端を平らにして外側に反らし、ソフトな着け心地を実現した“ニュー エンジェルワイヤー(2000年春夏〜)”などは、女性の悩みに応えた画期的な技術の代表だ。いずれも、店頭の販売員が収集した消費者の声をきっかけに開発され、定着した。また、1999年に発売された“天使のブラ 前で止めて谷間カチカチ”は開閉式の特殊なホックをフロントに配して谷間を5段階に調節可能にしたり、2010年春夏に発売された“天使のブラ 涼感エアー”は夏特有の胸元のムレに着目したり、女性のニーズを巧みに捉えながら進化を重ねた。
今は“天使のブラ”がデビューした1994年当時とは異なり、女性達がブラジャーに求める機能や美しさの定義も多様化。それに伴い、谷間メイクブラの代名詞だった“天使のブラ”にも、ナチュラルなバストシルエットを演出するノンワイヤーのブラレットが加わったり、インポートテイストのデザインやカラーが増えたり、新たな展開を見せている。多様化する市場で何に焦点を当てるのか見極めが難しい時代ではあるが、これまでの25年間と同じく、これからも女性の声に真摯に耳を傾け、心に寄り添う存在であって欲しい。
川原好恵(かわはらよしえ):ビブレで販売促進、広報、店舗開発などを経て現在フリーランスのエディター・ライター。ランジェリー分野では、海外のランジェリー市場について15年以上定期的に取材を行っており、最新情報をファッション誌や専門誌などに寄稿。ビューティ&ヘルスの分野ではアロマテラピーなどの自然療法やネイルファッションに関する実用書をライターとして数多く担当。日本メディカルハーブ協会認定メディカルハーブコーディネーター、日本アロマ環境協会認定アロマテラピーアドバイザー。文化服装学院ファッションマーチャンダイジング科出身