大野陽平が手掛けるウィメンズブランド「ヨウヘイ オオノ(YOHEI OHNO)」がドレスラインをスタートする。アーカイブのドレスをオケージョンシーンに向けて再設計するもので、「ラグジュアリーブランドが服だけでなくバッグや時計を作るのと同じように、間口の広い民主的な“プロダクト”を作りたいと考えた」と大野。第1弾は黒のドレス8型とインナー1型をそろえ、7月中旬に2020年春夏のメインコレクションと共に展示会で発表する。発売は11月下旬の予定だ。
「いつも流行に左右されないデザインを追求しているのに、シーズンが終わるとそのデザインがお蔵入りになるのがもったいないと感じていた。シーズンを超えてメインラインの中で展開してもいいが、そうすると、メインラインでその時提案したいこととは違うということもある」。そこで、定番的なニーズが見込めるオケージョン商品として、アーカイブを活用することにした。「メインラインはファッションとしてある程度人を選ぶデザインを打ち出しているが、ドレスラインはこだわりは込めつつも親戚の家の法事にも着ていけるようなイメージにしている」と大野。価格も各3~6万円と比較的抑えめに設定している。
初回はオケージョンのイメージを定着させるために黒のみにしたが、今後は他の色も扱っていく。「初回の展示会の反応を見て、次回以降の発表頻度などは考えていく」という。
同ブランドは大野が15-16年秋冬にスタート。17-18年秋冬、18年春夏、18-19年秋冬は東京コレクションでランウエイ・ショーやプレゼンテーションを行った。また、18-19年度の「インターナショナル・ウールマークプライズ」ファイナリストにも選ばれている。20年春夏物は、7月中旬の展示会に続き、8月にプレゼンテーションも行う予定。