メルカリ(MERCARI)は、2019年6月期の流通額(GMV)が前期比43.2%増の5307億円、売上高は同44.5%増の516億円となった。約4割を占めるファッション分野に加え、ホビーや家電分野が伸びた。ただ、フリマアプリ「メルカリ」米国版、スマホ決済「メルペイ(MERPAY)」への先行投資がかさみ、本業のもうけを示す営業損益は121億円の赤字(前期は44億円の赤字)、純損益は137億円の赤字(同70億円の赤字)と赤字額がさらに拡大した。
「メルカリ」の日本事業は、流通額が同38.4%増の4902億円、営業利益は同28.0%増の94億円と大幅な増収増益で、月間のアクティブユーザー(MAU)も同26.2%増の1357万人と引き続き快進撃を続けている。米国事業は同7割増の3億6000万ドル(約381億円)と拡大しており、積極的なプロモーションで月間アクティブユーザー(MAU)は200万人を超え、19年4〜6月の流通額は1億ドル(106億円)を突破した。
20年6月期は日本と米国の「メルカリ」、スマホ決済の「メルペイ」を3本柱に据え、積極的な投資と事業の拡大を計画。米国では月間流通額で1億ドル(約106億円)を目指す。ただ、米国にはラグジュアリーブランドの会員制リセールサイトで、7月にナスダックに上場し、時価総額25億ドル(約2650億円)に達したザ・リアル・リアル(The REAL REAL)」、ファッションに特化したフリマアプリですでに1億5300万ドル(約162億円)の資金調達に成功している「ポッシュマーク(POSHMARK)」などがひしめいている。なお20年6月期の売上高や営業利益などの見通しは公表していない。