日本財団は2020年のオリンピック・パラリンピックと連携したイベントとして、障害や性、世代、言語、国籍などを横断する芸術祭「トゥルー・カラーズ・フェスティバル(TRUE COLORS FESTIVAL)-超ダイバーシティ芸術祭-」を開催する。今年9月から来年7月にかけ、ダイバーシティとインクルージョンの実現を掲げたパフォーミングアーツやファッション、音楽などのさまざまなイベントを行う。東京都内で行った記者会見に登場した笹川陽平・日本財団会長は「日本財団は障害者の支援を半世紀以上にわたって行っており、2020年の東京オリンピック・パラリンピックでも、パラリンピックの支援を積極的に行っている。東京オリパラもパラリンピックの成功なくして成功はない。今回のフェスティバルの原型になっているのは、2006年以降にアジア各国で日本財団が開催してきた国際的な障害者芸術祭だが、今回は障害という言葉を使わず、国籍や性的指向、国籍、世代などを超えた新しい社会を実現したい」と意気込みを語った。
フェスティバルの主なスケジュールは多国籍のブレイクダンスチーム「イルアビリティーズ(ILL-ABILITIES)」が参加するトゥルー・カラーズ・ダンス(9月10日、渋谷ストリーム前)、アルゼンチン屈指の打楽器奏者サンティアゴ・バスケス(Santiago Vazquez)やコムアイが参加するライブイベントのトゥルー・カラーズ・ビーツ(10月22日、代々木公園野外ステージ)、障害者による米国のミュージカル劇団「ファマリー」が参加するトゥルー・カラーズ・ミュージカル(2019年2月15・16日、ハレザ池袋)、インクルージョン&ダイバーシティを掲げたファッションショーを行うトゥルー・カラーズ・ファッション(20年4月、渋谷パルコ)、同芸術祭最大のイベントで世界の多様なバックグラウンドを持つトップアーティストが共演する音楽&ダンスイベントのトゥルー・カラーズ・コンサート(20年7月18・19日、有明ホール)になる。
10カ月にわたるトゥルー・カラーズ・フェスティバルをサポートするため、アンバサダーとしてモデルのラブリ、タレントのIVAN、タレントのりゅうちぇる、「五体不満足」で知られる作家の乙武洋匡が就任する。りゅうちぇるは「僕自身も“自分の色を取り戻そう”をテーマに音楽活動を行ってきた。自分が本当に好きなものを好きと言える社会になってほしい」と語った。