イタリアのヘッドウエアブランド「フラッパー(FLAPPER)」は、10日まで伊勢丹新宿本店本館3階でポップアップストアをオープンしている。“ハットドレス”と称するロングマント付きのキャップ、巨大なカチューシャ、まさにフラッパー(本来は1920年代、新時代を自由奔放に生きた女性のことを指す)のようにフリンジとビーズが揺れるニットピースなど、かなり個性的だが、デザイナーのジェネヴィエヴ・アイエ(Genevieve Xhaet)が身につけるとオシャレなムード満載。母国では、年齢を問わず「ストロングなインディペンデントウーマンに人気。私もその仲間でありたい」だそうだ。
彼女に、お気に入りのヘッドピース身につけてもらいながら、ブランドについて尋ねた。
WWD:ブランド誕生した経緯は?
ジェネヴィエヴ・アイエ(以下、アイエ):それは、私がイタリアのハットファクトリー「バルビジオ(BARBISIO)」で働いていた頃までさかのぼるわ。建築家の作品集を眺めていた時、「昔のヘッドウエアは、機能より装飾優先。でも今のキャップやハットは、装飾よりも機能優先」という文言があったの。ベースボールキャップなどが代表例ね。そこで、「じゃあ、現代の女性にふさわしい装飾性と機能性を兼ね備えたヘッドウエアが作れないかしら?」って思い創業しました。昔は、「コルネッタ」、イタリアの乳母がよく被っていたシンプルなベールに魅了されたわ。あんな美しさと機能性が両立できないかと考えたの。
WWD:「帽子」「ヘッドピース」「ヘッドウエア」、あなたの商品はなんて呼んだら良い?
アイエ:厳密に言えば「ハット」と「ヘッドウエア」は違うもの。私の商品はヘッドウエアに近いかな。でも、「ヘッドウエア」という名前が気に入っているから、全ての商品をこう呼んでいるわ。
WWD:正直、日本人には馴染みの薄い商品も多い。
アイエ:あなたの装いのアクセントとして使ってくれればと思うの。例えば、普段はヘアバンドだけど、雨の日はナイロン製のターバン、冬はそれをカシミヤ製に変えたりとかね。「ジル サンダー(JIL SANDER)」で働いていたことがあるから、素材にはこだわっているわ。私のヘッドウエアは、前後自由に被ったり、裾を自由にアレンジしたり創意工夫次第よ。