三陽商会は、サステイナブルブランド「エコアルフ(ECOALF)」を展開するスペイン・マドリードのエコアルフ リサイクルド ファブリックスとの合弁会社、エコアルフ・ジャパンを9月12日に設立した。2020年春から同ブランド商品の国内展開を開始し、自社企画商品の投入も予定する。初年度となる21年2月期は20店舗の出店を計画し、26年2月期に60億円の売上高を目指す。新会社の社長には三陽商会執行役員経営統轄本部副本部長の慎正宗氏が就いた。
「エコアルフ」は09年創業。ナイロンやコーヒー、ペットボトル、コットン、ウール、タイヤなどの廃棄物を原料に、環境負荷の低い素材で作った衣服や雑貨を製造・販売する。また、素材開発だけでなく、商品生産、販売に至るまでサプライチェーンの全工程において環境負荷軽減に努めている。
三陽商会は、18年に発表した成長戦略で「サステイナビリティーを意識した事業展開」を掲げており、今回の合弁会社設立を「(成長戦略の)中核的な取り組みのひとつ」と位置付ける。「日本での70年以上にわたるアパレル事業で培ってきた経験・技術と、エコアルフ社の先進性と発想力の融合で、日本におけるサステナブルファッションの拡大を目指す」としている。岩田功社長は、「この事業活動を通じて環境負荷の少ない新たなビジネスモデルを構築し、次世代のために持続可能な社会の実現に取り組んでいく」とコメントを出した。