米フォーエバー21の経営破綻が報じられた際、現地経済メディア「ブルームバーグ」が敗因の一つとして「The Marie Kondo effect」を挙げていた。
“こんまり”こと片づけコンサルタントの近藤麻理恵さんは、2010年に出版した著書「人生がときめく片づけの魔法」が40カ国で翻訳され、さらに今年は米国のリアリティー番組出演によって世界中に「こんまりブーム」を巻き起こした。大量消費の文化が染みついている米国人までもが、本当に必要なものは何なのか立ち止まって考えるようになったというのだ。(この記事はWWDジャパン2019年12月16日号からの抜粋です)
消費者のクローゼットは服で溢れている。春・夏・秋・冬のサイクルで新しい服を買いそろえれば、服は雪だるま式に増え続ける。服には食品のように明確な賞味期限があるわけではないし、捨てることには抵抗がある。よほど広い収納スペースがないかぎり、クローゼットがいっぱいになるのは避けられない。多くの人が抱える隠れた課題だったが、サステナビリティの高まりもあって、消費のあり方自体を見直す機運が強まった。使い捨てをよしとせず、長く着られる服、二次流通で取引できる価値を持つ服、あるいはシェアリングなどの新しいサービスに支持が集まる。
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