アルページュは、2020年春夏に新ブランド「カデュネ(CADUNE)」を立ち上げる。ターゲットは、同社の主力4ブランドよりも上の30~40代女性に設定。主力のワンピースが2万~7万円程度で、客単価も5000円前後高く想定する。ブランド名はフランス語の“月の光”に由来し、女性の体調の変化を月の満ち欠けになぞらえ、“大人の女性に寄り添う心地良い服”を作る。販路は、主要都市の百貨店や高感度ファッションビル。2月下旬に新宿ルミネ1でポップアップストアを開き、初年度は5店前後の出店を計画する。
ファーストシーズンはジャケットを使った着回しや、デザイン性の高いワンピースを強く打ち出す。オーバーサイズという程ではないが、緩やかに身体のラインに沿うシルエット、足元まで覆う丈のスカートやワンピースは大人の女性の日常着を強く意識したもの。草木染による柔らかな色味も特徴。首にスカーフを巻き、足元にはローファーやポインテッドトゥのサンダルを合わせるなど、リラックス感とエレガンスを同居させる。
アルページュはこれまで、「アプワイザーリッシェ(APUWEISER-RICHE)」「ジャスグリッティー(JUSGLITTY)」「リランドチュール(RIRANDTURE)」「マイストラーダ(MYSTRADA)」の4ブランドを展開。それぞれ20~30代の固定ファンが多いことが強みである一方、『女性のオフィススタイルのためのブランドというイメージが強くなる中で、新しいお客さまを取り込む間口として、新ブランドが必要だと考えた」(野口麻衣子社長)という。「カデュネ」の立ち上げにあたってはコンセプト段階から野口社長が関わるなど力を入れ、同社における「新しい5本目の柱(となるブランド)にする」考えだ。