キャリアコラム

週休3日制を大手アイラッシュサロンが導入した理由

 業界大手のアイラッシュサロン「ブラン(Blanc)」は新しい働き方の提案として、アイデザイナー職の週休3日制を導入。社員は現在の週休2日制と週休3日制のどちらかを選ぶことができる。今回は、求人の強化の目的もあり、新たに採用するスタッフ向けに打ち出しているが、現在の社員でも希望があれば受け付けるという。

 社員の9割以上が女性スタッフという同社が、週休3日制を導入した目的については、「アイデザイナーは、美容師免許を必要とする専門職。育児や出産、腰痛、手荒れなど、さまざまな事情で美容師を辞めた人でも、アイデザイナーならその資格を生かせられる。週休3日制を始めることで、新たな働き方を提案し、美容業界の活性化につなげていきたいと考えている」と担当者は語る。

 週休3日制と週休2日制との月の労働時間は平均174時間と変わらないが、1日の労働時間は週休3日制の人は1日10時間、週休2日制の人は1日8時間となっている。給与に関しては、週休3日制の正社員の場合は、通常の週休2日の正社員に比べて固定残業が少なくなる分、給与は若干下がるという。その分、週休2日制に比べ、週休3日制の場合の年間休日日数は157日で約1.5倍に増える。

 「美容師の労働時間はレッスンなどを含めると長時間で、一日の労働時間を8時間から無理のない10時間に増やしてでも、休日の日数を増やした方が魅力的に思う人も多いのではと考え、週休3日制を導入した。個人のライフスタイルに合わせて働き方を選んでほしい」。

 現状はまだこの制度を開始したばかりで、週休2日を選ぶ人が多いというが、この制度が定着し認知度が高まれば、週休3日制を選ぶ人も増えていくかもしれない。働き方が問われている美容業界でこうした動きは広まるのか、今後の動向に注目していきたい。

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