新たなウィメンズブランド「フェティコ(FETICO)」が2020-21年秋冬シーズンにデビューする。昨年ブランド終了を発表した「クリスチャン ダダ(CHRISTIAN DADA以下、ダダ)」でウィメンズを手掛けてきたデザイナーの舟山瑛美が、同じく「ダダ」でパタンナーを務めてきた高浜温子と2人で立ち上げた。ブランド名は、学生時代からアズディン・アライア(Azzedine Alaia)やジャンポール・ゴルチエ(Jean Paul Gaultier)らのフェティッシュなテイストが好きだったという舟山デザイナーのニックネーム。その名の通り、「フェティコ」は女性の色気や強さを引き出すデザインが特徴的だ。
デビューシーズンは、ショルダーにチュールの装飾を施したテーラードジャケットや袖を絞った胡蝶蘭柄のワンピースをはじめ、ビスチェ風トップスやウエストマークを施したフリルシャツなど、肩やウエストなどのボディーラインの強弱を意識したラインアップ。舟山デザイナーは「着た人の体がきれいに見えるシルエットになるように、パターンや素材に気を使っている。シンプルで美しい服がたくさんある中で『フェティコ』では、いつかビンテージになることを考えながら、ユニークな服を作りたい」と話す。素材や縫製の背景は新潟のプリント生地の工場や、岐阜や山形、東京の縫製工場など、「ダダ」から継続した国内工場で生産しており、クオリティーや完成度も高い。
価格帯はアウター7万8000~12万8000円、ニット2万2000~4万円、ドレス4万5000~6万8000円、トップス2万~4万8000円、ボトムス3万6000~4万7000円など。取り扱いは大阪のリトマス(LITMUS)や、兵庫・神戸のムース(mousses)、福岡のドクターフィールグッド(Doctor feel good)などのセレクトショップのほか、自社のオンラインでの販売も予定している。
舟山は、高校卒業後に渡英し、マランゴーニ学院(Istituto Marangoni)のロンドン校でファウンデーションコースを修了後に帰国。エスモードジャポン東京校でファッションデザインを学んだ後、国内のDCブランドで経験を積み、「クリスチャン ダダ」でウィメンズデザイナーを務めたキャリアを持つ。