松屋銀座本店の上顧客に向けた催事「松美会」が8日に開幕した。台風13号の接近に伴う強い雨の影響を受けたものの、趣向を凝らしたイベントや限定商品の充実で消費は活発だった。あす9日までの2日間で前回(2022年9月)並みの15億円の売上高を計画する。
松美会は春と秋の年2回開催する。今回は生演奏、ワインやコーヒーに関するセミナー、食事などが楽しめる「ロイヤルラウンジ」を、コロナ収束を受けて久々に再開した。ロイヤルラウンジは買い上げ額で上位の客に絞り、ゆったりとした空間でサービスを提供する。特選(ラグジュアリーブランドや時計・宝飾品)、衣料品、化粧品、雑貨、食品、インテリアなど各売り場でも、この日のための限定品を用意した。税込1万円以上のレシートを提示した客に生花を1本プレンゼントする企画も人気を集めていた。
外商部門の好調もあって、松美会の売り上げも回を重ねるごとに増えている。ただ、顧客戦略部長の服部延弘氏は「数字も大事だが、それ以上に顧客満足を高めることに注力したい。お客さまが混雑などのストレスを感じずに、買い物や催し物を満喫できるように社内で議論を重ねた」と話す。また「松美会では(取引先を含め)販売員のモチベーションが非常に高く、それも高い顧客満足につながる」と言う。