「レクサス」のブースは、竹を用いた320本の大きなバーで囲まれたアートのような空間で、2026年導入予定の次世代バッテリーEVのコンセプトモデル「LF-ZC」など近未来を示すコンセプトカーを披露している。車内装にバンブーや西陣など、伝統的な日本文化や美意識をテクノロジーと掛け合わせた車もある。その横に立つキャストが着用する「セッチュウ」は、従来の“モーターショーの衣装”とは全く異なるもので、一人一人の個性を引き出したフォーマル感もある“服”。同ブランドの特徴である、日本の折り紙にインスパイアされた斬新なラインと折り目が施されたドレスやジャケットは、車や空間と融合していた。
ラグジュアリーブランドの残布やエアバッグの端材を再利用
25日に行ったプレゼンテーションでサイモン・ハンフリーズ=トヨタ自動車チーフ・ブランディング・オフィサーは、「LF-ZC」の特徴について「エモーショナルさを失うことなく、最も機能的なエンジニアリングを実現している。『レクサス』の未来はあらゆるものをシームレスにつなげることで実現する」と話している。「セッチュウ」は、春夏、秋冬といったシーズンや、メンズ、ウィメンズの概念にとらわれない物づくりをしており、そんな点も「レクサス」と親和性があったようだ。
服の型は半分以上が継続型で、着方やスタイリングで形を変えてパーソナライズできる。ラグジュアリーブランドの残布やエアバッグの端材を再利用した生地を使用し、デザイナー自らイタリア各地の縫製や裁断の工房で職人に指示を出し、素材に応じた細部の調整を一点一点施したオートクチュール的な手法で製作した。そのため、ネームにはそれぞれのモデルの名前が入っている。
「ジャパンモビリティーショー2023」は11月5日まで東京ビッグサイトで開催している。