モンクレール(MONCLER)の2017年度上半期決算は、売上高が前年同期比18%増の4億760万ユーロ(約525億8000万円)、純利益が同25%増の4180万ユーロ(約54億円)と、13年の上場以来の2ケタ増益記録をさらに更新した。レモ・ルッフィーニ(Remo Ruffini)会長兼最高経営責任者(CEO)は、「全地域、全チャネルが好調だ。伸び率は、私の期待を超えている」とコメント。予想以上の成長に、来年のハードルが高くなってしまったことを正直に認めるほどだ。
地域別では、イタリアが同7%増の5820万ユーロ(約75億円)、ヨーロッパと中東およびアフリカが同20%増の1億2740万ユーロ(約164億3000万円)、アジアは全体の39%余りを占める1億5960万ユーロ(約205億8000万円)だった。ヨーロッパでの売り上げは、日本や中国、ロシアなど、同地域の消費者の6割を占める観光客が支えている。日本は、卸も小売も2ケタ増と好調が続く。春の商材もよく売れた。こうした現状を鑑みモンクレールは、同社が51%、八木通商が49%を出資する合弁企業モンクレール ジャパン(MONCLER JAPAN)の契約を5年更新し、23年12月まで継続することを決めた。
チャネル別では、小売は同22%増の2億9900万ユーロ(約385億7000万円)、既存店売上高も同14%増だった。モンクレールは現在、191の直営店、46のショップ・イン・ショップを設けている。下半期には14の直営店、10のショップ・イン・ショップを設け、3つの空港内店舗を構える予定だ。18年は、直営店を14、15、ショップ・イン・ショップを10〜12構える計画だ。
卸は同8%増の1億810万ユーロ(約139億4000万円)。イギリス、日本、カナダが好調だった。
eコマースについては、18年までに店舗とのデーターベースの統合が完了予定で、オムニチャネル体制が整うとしている。