ファッション業界に特化した求人サービスを展開するレディ トゥ ファッション(READY TO FASHION)は、新型コロナウイルスがファッション業界の新卒採用市場に与える影響を調べるため、113社を対象にアンケートを実施した。調査期間は4月6~9日。公式ホームページでその一部を公開している。
「2021年卒の採用予定人数を変更するか」の問いに、16.8%の企業が「影響なし、または増加する」と答えた一方で、30.1%が「減少する」、半数を超える53.1%が「未定」と答えている。また「減少する」と回答した企業のうち、約3分の1の会社が当初の採用予定数から半分以下に採用人数を縮小する考え。
「新型コロナを機に母集団形成の方法を変更するか」の問いには、16.7%が「変更する」、41.7%が「変更しない」、41.7%が「未定」と回答。「変更する」と答えた企業のうち、多くが具体的な内容にSNS施策を上げている。
「新卒採用で具体的に変更をとっている措置」について、「説明会や選考会の停止」(43%)、「選考活動の停止」(34%)、「求人広告・エージェント経由による募集停止」(11%)、「自社HPによる募集停止」(6%)など選考活動を一旦ストップしているという回答が多い中、「オンライン面接への切り替え」(46%)も目立った。ただし、「最終面接までオンラインで完結させていいのか?」という採用側の悩みも多いという。
レディ トゥ ファッションの高野聡司社長は「新型コロナの影響がいつまで続くか分からない状況で、判断材料が少ないという企業が多い。一方、こんな状況下でもオンラインを含めてしっかりコミットメントするなど、リスクをとってでも採用活動を続けている会社には多くの人材が集まっている。ピンチをチャンスと捉えて、オンラインなどを含めてできる限りのことを行ってほしい」と話す。